伊勢たくあんの由来
伊勢沢庵は、江戸で沢庵和尚が広めた数十年後の江戸末期に三重県の伊勢路を中心に農村で生産するようになりました。
肥沢な土壌と気候温暖な国土の中で、きめ細かいダイコンがすくすくと成長し、水のきれいな宮川・五十鈴川のほとりで、神路や朝熊おろしの清浄な風に干されます。
純粋な人情と根気のある伊勢人は、それを1本づつ丹念にタルに漬け込み、都心の貴重な嗜好食品として食膳に風情と歯ごたえのある滋養の味覚をおくりつづけて来ました。
人口甘味料を使用しない昔ながらの風味を伝える、岩尾農産の高級天然漬“伊勢たくあん”を末永くご愛用下さいませ。
     


沢庵漬の歴史
沢庵漬とは、ヌカと塩によるダイコンの漬物を言います。
この名称はすでに約250年前、江戸中期、江戸品川の東海寺の沢庵和尚が漬け物を創始した時からのものです。
和尚の墓石が沢庵に似ているのが名称の起こりだという説もあり、また一方では、この種の漬け物は江戸初期から始まり、長期の貯蔵に耐えることから“たくわえづけ”と呼ばれていたのを、沢庵和尚が広くすすめたので“たくあん”またはなまって“たくわん”と言われるようになったとも伝えられております。
当時、江戸では、早漬けの新香を好む風もありましたが、沢庵和尚の教えたのは新漬けと古漬けの中間、つまり大根と茄子の交互漬(禅家では百一漬と言う)で、江戸の人たちは、その手間をきらって自家製とはせず、ダイコンを産する農村につくらせていました。
漬け物の歴史
漬け物のルーツは中国にあります。漬け物のことをしるした中国の書物に「斉民要術」というものがあります。
これが書かれたのは仏教が日本に伝わる前ということですから、その古さがわかるでしょう。
その中で、各種の漬け物の漬け方が、すでに具体的に説明してあることから、漬け物の歴史はもっと古いものであると考えられています。
日本においては、「万葉集」の中に「にらぎ」と言う漬け物が書かれています。
楡の木の皮を粉にして、目に塩を塗ったカニを漬けこむという変わったものですが、普通に食べた「にらぎ」は野菜を使ったものだったようです。
主にカブラやダイコンを楡の子で漬けました。かなり酸っぱいものだったようです。